TIME Medicating Young Minds


TIME アジア版12月8日号の特集 は,若者に多くなった精神神経学的障害に対する薬物療法の是非について,でした。

Obsessive-compulsive disorder(OCD: 衝動的に怒りをぶちまける強迫症),attention-deficit/hyperacitivity disorder (ADHD: 集中力欠如/過剰反応症),躁鬱病,など様々な精神神経学的障害を持つ若者が急増しているようです。年齢は下は2歳から20歳前後まで。米国だけではなく,日本を含めたアジア各国でも軒並み急増していると。Harvard や UCLA といった有名大学でもその対策に頭を抱えている ようです。
その理由については不明ですが,この特集の論点は,薬物療法は有効であるのは確かだが,長期的副作用や発育途上の子供の脳や身体に与える影響の有無について,です。
結論は,確定的なことはわからない,現時点で言えることは,薬物を与えるより与えない危険性(自殺あるいは他人へ危害を及ぼす)の方が高いということ,でした。このような精神的障害に対する薬物というのは開発されたばかりなのですね。ですから,長期的副作用については,臨床試験段階でも十分に逐えていないというのが現実なのです。しかも,その臨床試験は成人を対象に行われているのであって,子供への影響はわからないと。

我々の周辺にも思い当たるような人がいるかと思いますが,それは他人事ではありません。自分の子供たちも,いつこのような障害が出てくるのかわからないのですから...。

と,たまには真面目に考えてみる医師 Dr. SHIN でした(おお,忘れかけていたが,俺は医者だった...)。

Posted: 木 - 12月 11, 2003 at 08:50 åflëO           たこ部屋


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