米国の研修医事情 プラス 医学教育入門



やはり米国の研修医事情は凄まじいものがあります。それを真似た某県立病院が「野戦病院」と称されるのもわかる気がします(茶化しているのではありません,念のため)。しかしながら,当然のように,その耐性の見直しがなされ,今では記事のような体制ができあがっています。ところが,一部の病院では,記事のようにはならず,レジデントの上の医師がその肩代わりをさせられているところもあるようです。
一方,わが国でも,来年度から新しい「卒後臨床研修制度」が始まりますが,その中では研修医は甘えに甘やかされるのでは,と心配になるくらいのカリキュラムと勤務時間数。いくら,厚生省に労働省がくっついたからといって,9〜5時までが義務勤務,という枠決めはひどすぎます。じゃ,誰がその肩代わりをするのか? 米国と違って,厚労省はその対策をいっさい示していません。特に,これまで研修医に依存していた非常勤医師だらけの大学病院では,大変なことになるでしょう。ただでさえ働かない茄子さんに加えて働かない研修医...。これで厚労省はこの制度に功労賞を与えるつもりでいるのでしょうか。

暗い話になったので,気分転換にこちらをどうぞ。これからの教育はこのように行うのです!というモデルが載っています。研修医のとき,私にこのようなアイディアがあれば,きっとやっていたでしょう。今の研修医は本当に幸せです。ますます暗くなる記事ですか?
新医学教育入門(20) (大西弘高)(週刊医学会新聞 第2554号 2003.10.6)

Posted: 月 - 10月 20, 2003 at 11:24 åflå„           たこ部屋


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