規定には則った。でも...


今更私が書くまでもありませんが、高橋尚子がアテネ・オリンピックのマラソン出場代表選手枠から落選しちゃいましたね。驚きといえば驚き、当然といえば当然なんですが。

結局、日本陸連も規定に則ったわけです。これまで、男子マラソンでは瀬古、女子マラソンでは有森を規定から外れる形で選出していて非難を浴びていましたが、今回はそれを無視できなかったわけですね。
が、有森裕子はそれで銀メダル(銅だっけ?)を獲得したわけで、見事陸連役員の期待に応え、陸連も面目を保ったわけです。オリンピックっていうところは、記録だけではなく、そういう様々な要因も影響するように思うのですよ。まあ、難しい選択であるのは間違いないのですが。念のため言っておきますが、私は高橋尚子のファンでも何でもありません。

これはある意味、今の警察の「裏金」とか、北海道大学・東北大学医学部医師の「名義貸し」にも言えるわけです。規定に則れば、これは明らかに違反ですが、毎日12時間以上、時には24時間以上連続で働いている人たちに、払うべき手当を払わなかった(というか、国が認めないから払えない)点を本当は大いに問題にすべきなんですね。臭いものに蓋をするから、本質、つまり真の問題が見えなくなってくるんです。

今の病院に蔓延っている「マニュアル遵守」信奉も同じ穴のムジナ。マニュアルは大事ですが、マニュアルに則ろうとするあまり、患者無視の医療になっていないでしょうか(マクドナルドのカウンター嬢と同じことをしているような気がしてならないのは私だけ?)。

規則に則る。確かに大切なことです。でも、本当に大切なことを見落としていないでしょうか。それがあっての規則やマニュアルのはずです。
高橋尚子が走っていたらどうなったかな...、なんてことにならぬよう、選ばれた選手には頑張ってほしいものです。

Posted: 火 - 3月 16, 2004 at 11:15 åflå„           たこ部屋


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