国際政治・情勢の読み方


だいぶ以前にもご紹介したと思いますが,田中宇氏の「田中宇の国際ニュース解説 」は本当に役に立つ解説がなされています。これを読めば,日本の新聞など読む必要がないくらいです(深い分析が成されていないのであまり意味がない)。

他で情報を入れておいて,この方のニュース解説を読むと,なるほど!!といろいろな出来事の「裏」が読めてきます。本当に必要なのは,こういう「真の情報:英語では intelligence」なのですね。表に出てくる情報(information)のほとんどは建前のものです。そこから,裏の真実を見抜くことが難しいわけです。国際政治だけではなく,世の中のいろいろな動きもそのような目で「観る」と,なるほど!とわかってくることが多々あります。

11月3日にそのサイトから発信された「マハティールとユダヤ人 」も読み応えがありました。ユダヤ人との話をすれば「陰謀説だの,人種差別だの」,マハティールと聞けば「独裁者」,などと短絡的に結論を出すのは,ちょっと甘すぎます。まあ,一度読んでみてください。
マハティールは「民主主義,人権,社会主義などの概念はユダヤ人が考え出して」云々と述べていますが,でもこれはほとんど間違いようです。私も以前からその辺りをいろいろと興味を持って調べていますが,それはほぼ間違いない。御存知でしたか?

何が言いたいかというと,この民族は本当に戦略家だ,と実感することです。戦略がものすごい。この辺りは日本人も見習うべきです。この点では簡単に勝てるとは思いませんが,日本人独特の「戦略思考」を創り出そうと思えばできるはずです。あっと驚くようなもの。ただ,戦略というのは,多くの人に簡単に見抜かれるようなものではいけないのです。ちょうど,民主主義や人権が「理想的概念」として広まったように,裏が見えないようにするのが戦略の基本。逆に言えば,相手の戦略がわかれば,対応はたやすい,ということでもありますが。果たして...。

自民党にも民主党にも「戦略家」はいませんね。強いて言えば,小沢一郎くらいでしょうか。政界は彼が10年以上前から目指していた方向に動いています。その仕掛けは10年前にやっているわけでね。ただ,やり方(戦術)が強引すぎて,ちょっと墓穴を掘ったりしていますけど。

Posted: 木 - 11月 6, 2003 at 08:21 åflëO           たこ部屋


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