非感染症の部屋  感染症以外の個人的興味のニュース


2001年1月27日
●英国胸部疾患学会の肺癌外科手術の選択に関するガイドラインが出たようです。

BTS guidelines:
Guidelines on the selection of patients with lung cancer for surgery.
British Thoracic Society, Society of Cardiothoracic Surgeons of Great Britain, and Ireland Working Party
Thorax 2001; 56: 89-108.

●アメリカの医学教育に関する本。

『続 アメリカの医学教育―スタンフォード大学病院レジデント日記』
赤津晴子 著,日本評論社 ISBN4-535-98160-4,1999.7.15,181p,19 cm,\1,700(税別)
要旨 Good Doctor を育成するために何をしなければならないか。
内容 スタンフォード大学病院;初出勤;当直勤務;救急外来;癌病棟;CCU(冠動脈疾患集中治療室);一般内科外来;集中治療室;骨髄移植科;コンサルタント;公益病院と復員軍事病院;インターネットと医学;Good Doctor とは

●携帯電話が医療機器の作動に干渉する可能性。最近,携帯電話に関する話が多いです(下記1/15記事参照)。

携帯電話を医療機器から1〜2インチ(約2.54〜5.08センチ)の距離で使用すると、心肺モニターの作動に干渉する可能性があることが分かった。だが、干渉のみられたほとんどの例で、干渉の程度は小さく臨床的には問題はなかったという。これは、米国メイヨクリニックのJeffrey L. Tri氏らが、17種の医療機器について、526回試験を行い明らかにしたもの。
調査の結果、54.7%の試験で、七つの機器に携帯電話による何らかの干渉がみられたという。だが、臨床的に問題となる干渉の発生率は7.4%にとどまった。
この研究結果は、Mayo Clinic Proceedings誌1月号で紹介されている。
Cellular Phone Interference With External Cardiopulmonary Monitoring Devices

2001年1月15日
●<Review> 肺ウェゲナー肉芽腫と肺癌の鑑別

Lesson of the week: Pulmonary Wegener's granulomatosis misdiagnosed as malignancy
S Uppal, N Saravanappa, J P Davis, C K T Farmer, and D J A Goldsmith
BMJ 2001;322 89-90

●携帯電話使用と脳腫瘍の関連性なし。長期使用時の結果が不明なので,使用継続は個人で責任を負うこと,というのが結論。

Handheld Cellular Telephone Use and Risk of Brain Cancer
JAMA. 2000;284:3001-3007

Cellular-Telephone Use and Brain Tumors
The New Engl J Med, Volume 344, Issue 1: 79-, January 4, 2001

●COPD患者への吸入ステロイド、肺機能低下に効果なし、症状は緩和

Effect of Inhaled Triamcinolone on the Decline in Pulmonary Function in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
The New Engl J Med, Volume 343, Issue 26: 1902-1909, December 28.